突発性難聴 - rocoの部屋

町医者から紹介されていった先の総合病院で診断されたのは、『突発性難聴』だった。

症状は目眩、左耳の聴力低下。

町医者受診からそう日は経っていなかったが、状態は少し深刻になっていた。

聴力低下の症状が現れてから、目眩がひどくなったのだ。

常にぐるんぐるんしているわけではないけれど、顔をあげたり振り向いたりするだけで目が回る。

下を向いても目が回る。

とにかく普通に座っていられない。

普通の生活を送るどころか、これでは運転ができない。

車が運転出来なければ、仕事にも行けない。

目の前が真っ暗になった。

仕事をしないとお金が稼げない。

稼げなければ借金の返済もできない。

本来なら自分の体を一番に考えないといけないのにそんな時でさえお金のことを考えないとだなんて…

悔しくて涙が出た。

けれど命とお金を天秤にはかけられない。

目眩がした状態で車なんて運転しようものなら、自分も他人も無事ではいられない。

悩んだけど、選択肢は一つ。

私は職場に迷惑にならないよう、とりあえず2週間の療養休暇を申請して様子を見ることにした。

次は1週間後の受診。

とにかく安静にしてしっかり薬を飲んで治さないと…！と、2週間後復帰をするべく、帰路についたのだった。

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